植物は当たり前だが、呼吸をして酸素を吸し、酸素を吐く。

中１で習う事ですが、植物を管理する上で意外と重要な事です。呼吸と光合成の関係。意外と忘れているのでおさらいです。

呼吸とは

呼吸とは、酸素を取り入れて二酸化炭素を出すことです。植物も動物も、生きていくために呼吸をしています。呼吸をすると、からだの中では生きていくためのエネルギーがつくられます。

人間が走ったりすると、「ハア〜ハア〜」と呼吸の回数が多くなるのは、走ったことでエネルギーがたくさん必要になるためです。だから多くの酸素を取り込もうとして「ハア〜ハア〜」なるんです。

植物もからだを大きく成長させたり、葉を増やしたり、花を咲かせるときなどに必要なエネルギーを呼吸することでつくり出しています。

光合成とは

光合成とは、二酸化炭素を取り入れて酸素を出すことです。光合成は植物だけが行うはたらきです。光を受けると、二酸化炭素を取り入れて、酸素を出します。

そして、光合成をする事で養分がつくられます。植物がエサを食べなくてもからだを大きく成長させられるのは、自分で必要な養分をつくれるからなのです。

呼吸作用と植替えの関係

植物も人や動物と同じように空気中から酸素を吸って、体内に出来た炭酸ガスを排出します。これを呼吸作用と呼びます。植物は、この呼吸作用により、光合成で得た炭水化物を酸化分解して、生活に必要な代謝エネルギーを得ています。

なので光合成による同化養分の造成量は、呼吸作用による同化養分の消費量より多いことが重要です。普通、呼吸作用に使われる同化養分の消費量は、光合成による造成量の80%ぐらいといわれます。

光合成は日光を必要とするために、昼間のみ行なわれますが、呼吸作用は昼夜関係なく行われます。しかも、根、茎、葉等の植物体の全表面で行なわれ、種子の発芽時や開花時はより旺盛になります。

つまり、植物は、昼間は太陽の光で光合成を行なって炭酸ガスを吸収して、酸素を吐出すると共に呼吸作用を行ない、夜間は酸素を吸収して、炭酸ガスを吐出する呼吸作用のみになるわけです。

夜間、室内に植物を入れておかない方がよいといわれるのはこのためです。

また、温度との関係は、高温時は呼吸作用が盛んで、低温時は低いという結果が出ています。植物は、地上部だけでなく根も呼吸作用を行なっています。限られた鉢の中で生育している植木や盆栽は、根が鉢内に充満して根詰まりを起こすと、通気が悪くなり呼吸作用が妨たげられます。このことからも植替えが必要となる大きな原因なんです。